本当にリアルなマンションリノベ体験談!事実だけでなく、折々の心模様の変遷も垣間見れます。奥様には特にインテリアのイメージ的なことや、収納の具体的なプロセスや、キッチンの感想、一緒にショールームを廻った感想などを聞いてみようと思います。例えばウォークインクローゼットと壁面収納どっちが良かった?とか、どうやって「和テイスト」になっていったの?とか・・・。女子が気になるところを深掘りしてみたいと思います!写真も満載です!
HARU まずは前回、ご主人にも聞いた質問から!今回リフォームしてイッチバン良かったなって思うことはなんですか?
奥様 はい、物を減らせたことと、家がカッコ良くなった事ですね!笑
HARU あ、ご主人とほぼ同じ回答!確か借り住まいに移る時も相当整理してましたよね?
奥様 はい、かなりのものを処分しました。とても疲れました。今でいう断捨離ですかね〜
HARU 捨てる時って、ちょっと心が痛いですよね?
奥様 自分の一部がなくなるみたいで(大げさ?)
HARU わかります!何を一番捨てました?っていうか、何を捨てる時が一番苦しかったです?
奥様 一番捨てたものは、洋服ですね。そして、苦しかったのは食器。あとは細々集めた雑貨品などですね、旅行に行って買ったものとか〜
HARU 思い出が詰まってますもんね・・・。今回のリノベでは収納にも結構こだわりましたよね?
奥様 はい、収納が多いってみなさん思われたと思います。
HARU まず最初に宿題を出させていただいたんですよね。各部屋ごとに「することと、収納するもの」を書き出していただきました。ごくごく当たり前のことのようですが、書き出して見てどうでしたか?
写真上:宿題のサンプル。玄関はまだ物が少ないがキッチンなどは項目が多くて大変だったっと思います。このような宿題をいつも素早く提出してくださったのでとても助かりました。
奥様 書き出してみると色々なものをあちこちバラバラに収納していることがわかりました。分類が見える化出来たのでこの作業は結構楽しかったです。そして、今後どこに収納して良いか分からないものも出てきました。
HARU そこで、次に色々なものを計ってもらいました。家具や家電以外にもスーツケースや・・・
奥様 化粧水の瓶の高さとか私のスカートの丈とかまで!笑。
写真上:ビフォー写真。洋室の左手に1,7畳ほどの納戸と、その反対側のタンス。写真下:タンスの手前にはハンガーパイプが。
HARU そうでした。ご主人がエクセルにまとめてくれたリストを見てわかったことはウォークインは無駄なのでは?ということです。奥行きがあるものは来客用のお布団くらいでしたから・・・。結局ほとんど壁面収納にしたのですが実際いかがですか?
奥様 壁面収納は開けた時に仕舞ってある物が確認しやすく、使い勝手が良いです。深すぎる奥行きの収納は、物が取り出しにくいですし、不要なものが増える原因になりますね。
HARU なおかつクローゼットや玄関収納はパイプと、ガチャ棚とホームセンターのプラスティックケースで安く済ませてしまう人が多いのですが、なんとなく毎日衣類をプラスティックケースから出し入れするのはお二人に似合わないように思えたので・・・しっかり引き出しなどが組み込めるシステム収納をご紹介させていただきました。
写真上:arunaiのショールームに展示してあるクローゼット収納。新宿オゾンにて。
HARU このシステム収納のショールームに行った時はご主人が急に目覚めた感じでしたよね?
奥様 主人は洋服の収納にストレスを感じていたので、まさにツボだったんだと思います。前は洋服が色々なところに点在していて朝も大変だったのですが、今回は主人とクローゼットが完全に分かれたのでそれぞれ自分で管理できるのもいいですね。
HARU 書き出していただいたメモから生活のパターンがわかりましたので、動線に合わせて計画ができたと思います。
写真上:玄関のarunaiのシステム壁面収納。靴や、傘、スリッパのほか、分電盤も収まっている。面材は突き板。
写真下:arunaiのクローゼット収納の特注引き出し。フェルトが敷かれ、仕切りがあるので時計やメガネ、アクセサリーなどが整理できる。
奥様 物がきっちり収まってるのは、本当に気持ちいいです。どこに何を入れるかあらかじめ計画して作っていただきましたので、何不自由なく使っています。とてもいいですよ。
ダイソンの掃除機もシステム収納の中で立てたまま充電できる事など・・・素晴らしいです!
HARU もともと、整理上手な奥様ですし!
奥様 いえいえ、きっちりが好きですが・・・年齢とともに、面倒なことはしたくない気持ちが強くなりました。
HARU きっちりした性格ゆえに、収納のストレスがあったのでしょうね。リフォームしたい理由の上位はいつも収納ですから。
写真上:奥様専用クローゼット。同様の収納がご主人サイドにも。写真下:リビング入口の収納。リビングの細々したものやティッシュのストックなどが収まる。ダイソン用のコンセントなどはあらかじめの打ち合わせが必要。
奥様 はい、面倒なことなくスッキリ綺麗に暮らしたいです。床材もメンテがほとんどいらないものを選びました。
HARU 床材のアッシュの挽板の仕上げ方は木が呼吸できるオイル仕上げをお勧めしましたがメンテナンスがかからないウレタン塗装に決めたのですよね。
奥様 もちろん愛情を込めて手入れするというのも暮らしの中の楽しみの一つでしょうけれど、今はメンテする時間が十分取れそうにないことやこれから歳をとって行くことを考えて、楽な方にしました。自然な木目が味わえますし裸足で歩いても、とても気持ちが良いので気に入ってます。
写真上:床が気持ちよさそうなイメージ写真(フリー画像より)
HARU はい、十分「自然素材など上質な素材感を大切にする」という今回のコンセプトに沿ってます。奥様はご実家などに比べても床材の質もキッチンの素材感もチープな感じがするとおっしゃっていたことと、ご主人は開口1番、ユニットバスの質感や、真っ白いビニールクロスが嫌だとおっしゃっていたことが私の中で大きかったのでそこからコンセプトを決めました。
奥様 壁紙の、繊維が入っているザラザラの質感も気に入っています。色味もこのくらい濃くしてよかったです。
HARU 壁が白いビニールクロスだとどうしても照明が強く反射してしまうのに対して塗り壁や繊維壁や布クロスは眩しさを吸いとって、しっとりとした空間を演出してくれます。いつも思います「空間の質(グレード感)を決めるのは素材感だ」と・・・。
写真上:これも宿題。リノベ前にご夫妻が壁紙のサンプルを何枚も壁に貼り付けて、生活の中で実際に眺めている写真です。近くでみると濃く見える壁紙も引いて見ると明るく見えたりします。床には私が作ったイメージボードが。
写真下:私のデスクの前に貼られた壁紙とカーテンとキッチンの面材の候補。窓越しで朝や夕方や夜の照明の中でどう見えるかを何日もかけて検証しました。
奥様 リビングダイニングのリネン100%のレースも、光があたった時に優しい感じがします。手触りも格段にいいですね。
HARU 大人な色味ですしね!
奥様 そうなんです、これはHARUさんの色味合わせの賜物です。さすがです。素人ではなかなか、イメージが難しいいんですよね・・・。
写真上:リビングのレースはジムトンプソンのlinen100%。6色の中からブラウンの糸が混じっているものを選んだ。レースだけが白浮きしないように。
HARU ありがとうございます!実は・・・初期に壁紙やカーテン、照明を提案している途中に「我が家のインテリアは北欧風?イタリアモダン風?」とテイストを聞かれた時はちょっと困ったのでした。
奥様 え?なんで?どうしてお困りになったんですか?
HARU なぜならお持ちの家具がオーク無垢のシンプルなダイニングセットと、アルフレックスのソファーSONA。もちろんこれらを中心に北欧風にもナチュラルモダンにも仕上げていくことはできるのですが、それ以上にインパクトが大きかったのがお手持ちのパンダジ(李朝家具)と水屋タンスでした。さらにお使いの食器も和食器がほとんどだったからなんです。
奥様 あー、そうだったんですね。 HARUさんは、北欧風がお得意(いえ、なんでもでした)と勝手に思い込んでいたので 、聞いてみただけなんですが、ギクリとされてたとは・・・。そもそも自分の持ち物に、東洋的なものが多いとは自分でも気がついてませんでした。笑
HARU 私の中では奥様は潜在的に東洋的なものが好きなんだろうな、和のテイストを加えたらy様邸らしくなると秘めた確信を持ってたのです・・・。でも『和モダン』の感じはどうですか?って聞いた時にお二人とも『・・・』て感じでしたし、お好みのインテリアのイメージ写真を何枚か選んでくださった中にも和の漂うものはなかったので・・・。
写真上:ビフォー。これは水屋箪笥に入っていた日常食器の一部。他の大皿なども土物や染付けを多くお持ちだった。アフターでは、この水屋箪笥は奥様コーナーの書棚として活躍している。
奥様 そんなこと、聞かれましたっけ? 「和」というと、民芸調を連想していたかも?です・・・
HARU あはは、聞き方が悪かったのだと思います、ごめんなさい!そもそもマンションを和の趣が漂うようにリフォームするって実例があまりないですものね。イメージしにくいですよね。
なので、無理やり北欧風とか決めずに「素材感!」をコンセプトにしてました。これは、私の秘密作戦だったのです、笑。
奥様 そうだったんですね、そんな思惑があったからギクリとしたんですね?今日まで知りませんでした。新事実ですね。
HARU 確信犯的に何気に誘導していく手法が今回はいいのかなと・・・。
シレッと「玄関収納の扉にこんな綺麗な襖紙はどうですか?モダンな色柄もありますよ!」ってお見せした時に、わ、綺麗♡って反応してくれたので、やっぱり!って思いました!建具も普通のシンプルな戸だったのですが「こんな襖に使う引き手はいかがです?」ってお見せした時もかわいー✨って目がハートになってました。
奥様 襖と言えば祖母の家にあったような部屋と部屋を仕切っている戸と言うイメージでしたが、素敵な柄が沢山ある襖紙屋さんに行った時はワクワクしました。そして引き手は京都の職人さんのハンドメイドという事でそれがまた、嬉しかったです。出来上がりを見た時は感動しました。
写真上・下:襖のショールームにて。木版の柄と刷る紙の種類と、刷る塗料の色を選んで組み合わせます。リビングの襖紙は「無理、わからないからお任せ!」とのことでしたのでご夫妻は竣工立会いの日に現場で初めてどんな色柄かを見たのでした。写真は萩の柄ですが迷った末に蔦の柄を選び、刷り色には雲母(きら)を入れてもらいました。
HARU 新たに取り入れた和テイストのものは2種の襖紙と3種の小さな引き手、実はたったそれだけなんですよね。でもそれがとても効いていて最終的に和の趣が漂う空間になったのですがいかがですか?
奥様 とても心地良くて、非常に気に入っています。やはり、和テイストが私には合っていたのだと思います。今回は自分の好きなものが、はっきりわかったのもよかったことの一つですね。
写真上:ビフォー写真 写真下:アフター。李朝家具のパンダジも、新調した黒いシェードのスタンドと相まって前と同じものには思えないほどしっとりとした趣を漂わせている。
HARU やはり住まい手の日常の暮らし方とインテリアの方向性がかけ離れているとなんとなくしっくりいかない毎日になると思うんですよね。意外とみなさん、洋服などと違ってインテリアの好みが自分でもわかってないということは多いんですよね〜。なぜでしょうね?
奥様 インテリアっていうと、洋服とは違った世界のような気がします。 そしてとても難しい気がします、私には。 でも、好きなもので組み立てれば良いのだと、今回勉強しました。 とは言っても、お買い物に(カーテン、壁紙などのショールーム)行っても、正直、値段ばかりに気を取られていました。
HARU 確かに・・・洋服とは選択の頻度が違いますものね。でもそうなんです、好きなものを好きと言ってみることは大切です。好きなものに囲まれて暮らすのが幸せなことなのですから・・・。
写真上下:ビフォーアフター。同じソファーでもクッションやグリーンを添えるだけでガラリとイメージが変わる。
皆さんもこんな小さなことからインテリアを楽しむ日々を始めませんか?
奥様 だからなのか、すでに前の家の間取りなんかを忘れつつあります。
HARU 間取りに関しては頻度の高い家事動線を前より広くしたのですが動きやすさはいかがですか?もっとコンパクトの方が良かったとか正直なところを遠慮なく!
奥様 動線はこれがまた、驚くほどいいです。行き止まりのない造りになっていますので、何処へでもどこからでも抜けて歩けます。便利です。笑
HARU 行き止まりがない?? なるほど!言われて気づいたのですが、洗面にもダイニングにもキッチンにもお二人の寝室にも出入りできるところが2箇所あるんですよね!(自分で考えておきながら今ごろ気がつきました(^^;; ) 行き止まり感がないというのはそういう意味なんですねー!
奥様 だから風通しも抜群です。抜群すぎて時折寒いくらいです。笑
写真上:アフターの間取り。ビフォーの間取りはこのホームページのWORKSよりご覧ください。
HARU 何よりです!
先ほどの値段ばかり気になって・・・というお話に戻るのですが。間取りと並行して造作家具はもとより照明、カーテン、壁紙などのインテリアのトータルな提案を最初からさせていただきました。それにより総予算が掴みやすくなるようにと思ってのことなのですが・・・返って予算を気にさせてしまいましたか?
奥様 「インテリアから始める家づくり」については説明してもらっていたので、理解はしていたつもりですが、うちにはコワイCFO(財務最高責任者=ご主人)がいる上に二人とも心配性なので、予算は頭痛の種でした。インテリアを軸にしていくことがいかに大切かということは、むしろ完成してから実感しました。結果的にはとても良い計画だったと思いますし、貴重な経験でした。
HARU ありがとうございます!やっぱりリフォームの完成度ってインテリアの完成度に比例するところが大きいと思います。予算は・・・大変でしたよね!「今我が家はこんな感じです!」ってこんな感じのスタンプが来た時には・・・
あらぁ〜どうしましょってハラハラしてました、笑。
奥様 ハハハ、そうなんです・・・ 家族会議では相当もめました。で、完成してから主人が「リノべしてよかった!ねえ!ねえ!」と喜んでいるのをみるにつけ、あんなに揉めることなかったんじゃないの?と、私は内心思ったりしています!
HARU 笑!今思えばですよねー!私が最初にお話したこと覚えてくれています?「どんなお客様でも予算で苦しまないなんて方はいません。五千万あっても一億あっても・・・。必ず予算ではひと山ふた山苦しいところを乗り越えなきゃいけない時が来ます。でも、私も一緒に苦しみつつ乗り越えますのでどうぞよろしくと・・・。
奥様 はい、覚えています!何度も聞きました。ありましたねー、大きな山が!笑。一億ある方とは違うと思いますが・・・
HARU 同じ同じ!笑!不思議なんですけどね。世の中には果てしな〜く「それ以上を求める心」と「それ以上の物」があるのです。私なんてわかってたって、毎回苦しいです!
奥様 そうですか、HARUさんも毎回、大変ですね。我が家の件では本当にご苦労をおかけしてしまいました。
HARU いえいえ。お客様と同じ気持ちで「少しでもいい家に」と思ってしまうので、予算オーバーでも念のためご紹介しておこう・・・なんてことが多々ありまして大変な思いをさせてしまったかもしれません。
奥様 大変といえば。襖紙や洗面ボールをショールームに見に行った日は暑かったですね。
HARU そうでしたねー、他にもカーテンやお風呂やタイルやら・・・引っ張り回され大変でしたよね?
奥様 色々行けて楽しかったです。正直、頭の中はかなり混乱していました。緊張していたのかもしれません、何かを選ぶっていう作業にです。しかし、行って見てみる、メーカーさんのお話を聞くというのはとても、大切な事だと思います。
写真上:セラのショールームにて洗面ボールの使い勝手を確認しているところ。カタログで候補は決まっていたが、やはり高さや奥行き感などはシュミレーションしてみることをオススメします。
HARU メーカーさんのお話で印象的なお話はありますか?
奥様 お風呂のショールームで、アルミ素材とステンレス材質の違いとか、見た目の綺麗さと使い勝手の関係を伺ったり、洗面ボールと蛇口の組み合わせが水ハネが少ないように計算されて作られていることなど、他色々です。
HARU 確かに実物を見ながらでないとなかなか理解できないですものね!私としても、あとで後悔されないようにできるだけショールームで確認してもらいたいと思っています。
奥様 いい事だと思います。
HARU ところで。。。最初の一番良かったことは?のアンサーは奥様コーナーができたことか、キッチンかなぁ?なんて私は想定していたのですが?
奥様 あ、そうでした!優等生的な答えをしてしまいました。そうです、私のコーナーとキッチンです!
HARU ヤダァ〜、じゃ、まずは奥様コーナーから!
HARU ・・・な、ん、で、す、が・・・
なんと時間が来てしまいました!
いやぁ、どうしましょ、キッチンに全然たどり着けてないです、汗!
奥様 まだ、話し足りないことが沢山あります!笑
HARU じゃ、この続きは後編ということで2部構成にしましょう!いいですか?
奥様 もちろんです!お疲れ様でした。
HARU ありがとうございます!
というわけで、この続きのクライマックスはカミングスーン!次回も新たな新事実が発見できそうな予感です、お楽しみに!
☆ご主人さまに、率直な感想や現実的な電気代や断熱効果、予算について語っていただいた前回のブログもぜひ読み返してください。ご夫婦像が浮かんできてより楽しめますよ。
☆このマンションリフォームの詳細は、ホームページWORKSからご覧ください。素敵な写真満載です!
写真上:ショールーム巡りの後のお茶の時間。消費してしまった脳の糖分と体のビタミンを補う大切な栄養補給!