「顧客満足度をあげる高価な家具の提案法」というタイトルの、モダンリビングのスキルアップセミナー。3回目は、副編集長・クリエイティブディレクターの高坂さんと、下田さんのセッションという豪華な内容!タイトルも気になりますよね!
わー、こちらが噂に聞いていた高坂さんですね。下田さんから、色々なスタイリングのエピソードを聞いていたのでお会いするのが楽しみでした。まずは、実際に高坂さんが手がけたスタイリングの実例をスライドで、特徴を踏まえながら見ていきます。
後半では、具体的な手法を10個ほどにまとめて解説いただきました。
全部納得が行く内容で、お伝えしたいのですが、ここでは、3つだけお伝えします。
その1、生涯インテリアを楽しめるように、ひとつのスタイルにしない。
例えば、上の写真のようにイタリアンモダンに北欧スタイルをプラスしてみるといったように。なぜなら、人は暮していくうちに、インテリアの好みも変わっていくし、この部屋に持ち込みたいものが、きっちりとスタイルに合うものばかりでは、ないであろうから・・・。と、住み手の将来を想定して、懐の広いインテリアをあえて作られているというお話。
その2、一般的なコーディネートにないポイントを、強調して差別化する。
上の写真のように、キッチンが、家の真ん中にあって主役となるときは、その面材が命。それがありふれたものでは、感動は起こらないということ。結局、希少価値のあるものは、それなりのお値段になってしまうのは当たり前ですよね。
実は、その1とその2は、ひとくくりな気がします。スタイルをミックスすることも、ものすごい差別化になると思うからです。平凡なものや、定番アイテムも、何と組み合わせるか・・・それにより、全く新しいデザインが生まれます。それがコーディネートの醍醐味ですし、お客様らしさに繋がるということですね。その新鮮さに、お客様は満足するのだと解釈しました。
そして、最後のまとめが写真上です。高坂さんは、ほとんどプレゼンボードを、出すことはないようです。このダイニングテーブルにするとしたなら、壁はこうで、色はこうなります、なぜならば、このテーブルは○○で、この壁と組み合わせることで○○となり、○○なインテリアが完成します。
といったように、重ねる打ち合わせの中で、徹底的にその説明をするそうです。
以前の家具フェアーでの光景を思い出しました。コーディネーター達が、お客様に家具のスペックをよーく説明している場面を・・・。「材料は何で、産地はどこで、塗装はこうで、職人さんがどうで・・・いい商品です」
でもそれら一般的なスペックは、もはや高額の商品をお勧めする時にはあまり意味がないことかもしれません。500万ものダイニングテーブルの素晴らしさはスペックでは語れないのです。ゴッホの絵がなぜ100億円か説明するのと同じで、無意味なのだと思えてきました。
それよりも。どうして、このテーブルがお客様の家に必要なのか、その根拠が大切。
そして、そのテーブルと組み合わせる壁・照明・ファブリックはどうしてこれでなければならないのかという、明確な根拠を話せなくてはいけないのです。それこそが、私たちの仕事なのだと改めて認識しました。
普通のお客様にだって、結局は同じことですね。ただ、「そのお客様に見合うレベルの家具」、「その建築(空間)に見合うレベルのアートやジュータン」をお勧めすることは大切です。見極めを誤って、グレードの低いものにしてしまったら、結局はお客様の満足は得られないのです。
その後の懇親会も盛り上がりました。高坂さんは、30人のコーディネーターからの質問ぜめ!
高坂さん、下田さん、本当にありがとうございました。
満足して会場を後に、友人コーディネーターと3人で、お蕎麦やさんで、ちょっと1杯。
「深い、お話だったねー。」「ウンウン!」「でも、高坂さんは編集を生業とする言葉のプロ、私たちが、同じようにできると思ったら大間違いよね!」「確かに・・・」
そんな会話で盛り上がりました。
高坂さんが、何しろ「お客様の役に立ちたい」とおっしゃってたのが印象に残ってます。
大切なのは、とことんお客様のことを思って商品を選び出し、お客様だけの特別な組み合わせで、根拠となる言葉をいっぱい紡いでいくことですね。
「提案は、口説き落とすことに似たり」・・・どーしても、yesと言ってもらいたいから!絶対に幸せにしたいから!そんな思いはきっと伝わるものですよね。
☆私に口説かれてみたいというお客様はいらっしゃいませんか?(笑)
きっと幸せにする自信あります!(でも、実はそんなに押しは強く無いタイプです。笑)
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ツジ チハル
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