11月16日、東京ビッグサイトで開催のIFFT(インテリアライフスタイルリビング展)に足を運んで見ました。セミナー2つを聞き、そのあとの40分で会場を見回る慌ただしさでしたが、デザイナーの思いが感じられる会であったように思います。(写真上は、デザイナーハッリコスキネンさんと、無印良品の矢野さんがフィンランドと日本について語っているセミナー。)
正直、視察に行くことに、あまり気乗りしてなかったのです。昨年行った時の印象が希薄な気がして・・・。午前に、築地にある会社でのアポがあったので、ここまできたのだから・・・と、思い直して行って見ました。
受付を済ませると、まず目に入ってきたのは、「始まりの仕事展」(写真上)。ディレクターは、ナカムラケンタさん。「身の回りにあるものは誰かの仕事の結果です。そしてどの仕事にもはじまりがある。どのようにして生まれたのか? 中略 ストーリーをきっかけにモノをセレクトする機会を設け・・・」と解説されていました。
ボックスに書かれた作り手のストーリーの上に、商品が乗っていました。確かに、この思いを知って見るのと、知らずに見るのでは「価値」が明らかに変わって見えるのを実感します。そのボックスには、カードが添えられています。写真下。なるほど、受付で配られたリングは、これを綴じるものなんですね。
ことばを読む→言葉を集める→ブースに会いに行く と、カードの使い方が書いてありました。
草履のカードを裏返すと、作り手の思いが書いてあります。へーと思ったら、Hー05ブースに行きたくなるわけです。これは素敵なアイデアだな!って思いました。
残念ながら私が行った時には、もうカードが出払ってしまっているところが多かったのですが、単語帳のように束ねたら・・・相当な「思い」の「重さ」になったことでしょうね!(オヤジギャグ?笑)作り手と、来場者を繋ぐデザインですね。
セミナー2つ目は、デザイナー柳原照弘さんと、照明デザイナー永冨裕幸さんのトークショー。
柳原さんのデザインする空間の照明を、永冨さんが担当している関係のようです。お二人で、灯りの重要性を語ってくれました。柳原さん曰く、「インテリアを照らすことはしない!」インテリアを照らしても意味がなく、そこで過ごす人や、そこに出てくる料理だけが陰影を映し出すように・・・と言ったニュアンスのお話でした。
柳原さんといえば、私が真っ先に思い浮かべるのがARITA1616,2016の食器です。とりわけ削ぎ落とされたデザインで、興味深く見入った覚えがあります。(写真上)このデザインに込めた思いも「陰影」だそうです。エッジがシャープに立っているのですが、「このデザインがもっとも陰影を映し出すから・・・そして、料理が浮かび上がる。」ということでした。なるほどー・・・そういうことだったのね、と納得できました。
そんな柳原さんが、影響を受けたのは、北欧のデザイナー、インゲヤードローマン。学生だった時に彼女のアトリエを訪ねた時に、キャンドルの灯りでもてなしてくれたことに感動したそうです。だから、「僕の空間は、本当に暗いです。そこの空気感を大切にしたいから。見えないものを意識してデザインしています」とのことでした。デザイナー柳原さんが一貫して大切にしているルールが感じられる、楽しいセミナーでした。
その後、会場を回る時間は、限られていましたがタイム&スタイルの新商品(写真下)や、NENDOのデザインしたタイルは目を引きました。カタログで、そのタイルの製造方法が説明されていて、佐藤オオキさんらしさが溢れていて、これもまた面白かったです。
結局、商品を品物として見ても、記憶に残るものは少ないのですが、ストーリーを知って商品を見ると、心に深く留まるのですよね。今回は、来てよかったな、と思える会場でした。
☆ご自宅や、オフィスの照明計画を見直したい方はいらっしゃいませんか?照明計画は、心に作用する大切な計画です。家に帰ってもくつろげない、なかなか寝付けないという方は、一度見直して見ることをオススメします。
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ツジ チハル
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