2018年10月1日、「とらや 赤坂店」がリニューアルオープンしました。年末年始のお遣い物などに訪れた人も多いことでしょう。私も、羊羹を買い求めるのに合わせて、話題の新店舗を見学させていただきました。
年の瀬も迫った12月の夕方。ガラス張りの店舗は、中の様子がよく見えました。外にも、中にもカメラを構え、明らかに建築を見るのを目的としている方が多く見受けられました。老舗のリニューアルというだけで話題になりますが、計画の途中で低層に変更したりと興味を惹かれるエピソードがありましたものね。中に入ると、歴史を感じさせるしつらえが、そこここに散りばめられていました。
下記は、リニューアルに関する建設通信新聞の記事より抜粋。
『オープンに先立って26日に内覧会を開き、設計の内藤廣氏(内藤廣建築設計事務所)らが新店舗の内部を案内した。半世紀前に建築した9階建ての店舗から4階建ての低層に変えたのが特徴だ。 内装には吉野のひのきを使い、一部壁面を黒しっくいで仕上げた。外観はガラス張りで自然光を採り入れ、屋根にはシンプルさと強さを兼ね備えてチタンを採用した。 内藤氏は「簡素にして高雅がこの建物の味になるべきではないかと考え、簡素は扇形の敷地に扇形の建物を建てることで実現し、高雅は奥行、陰影、質感に求めた」とコンセプトを述べている。』
なるほどー。
確かに吉野ひのきがたっぷりと感じられました(虎の背面にも)。商品の展示はシンプルで、かつ身近に感じられました。通常は、商品を挟んで、お店の人と客が対面する形が多いと思うのですが、ここはとても曖昧で、唯一レジのあたりにその名残を感じるくらいです。
さらに階段を登っていけば、和菓子やお茶がいただける茶寮となっています(写真下)。この日は閉店近い時刻だったので、お茶は断念して、地下のギャラリーを覗くことにしました。
羊羹に関することが展示されていました。原材料や、作り方、大きなお釜・・・。
下の写真の壁に貼ってあるのは、羊羹のデザインです。
歴史あるデザイン資料が、何百枚も貼られていました。こんなに沢山の種類があるのかと、びっくりしました。それぞれの名前も美しい。「夜の梅」の命名は素晴らしいなぁと、食べるたびに思っています・・・。ギャラリーの展示は、どんどん変わりますので、現在は別の展示です。
このギャラリーの壁、木のブロックのようなものが組み合わさってできています。お店の方に伺うと、「もしかしたら羊羹のイメージかもしれませんね」とのことでした。(写真下)
たまたま、雑誌Casa brutusの1月号のタイトルは「茶の湯とデザイン。」色々な茶室や茶道具とともに、とらやの和菓子の記事が載っていました。
和菓子は日本のアートだなぁ・・・と思います。
とらやの新しい建物は、こういった歴史の重さを抱え込みながらも、どこか自由で、おおらかさが感じられました。敷居の高さも感じさせず、客層は若い方が多かったですね。やはり若い方との接点を多くすることが、羊羹や和菓子を将来に繋いでいくになるのだろうと思います。
ちなみに私はケーキより、あんこ派。あずき大好き!食べることで伝承に一役かいたいと思っています⁉︎笑
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ツジ チハル
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