岡山市倉敷市真備町から数キロ離れたところに、トレーラーハウスを設置した仮設住宅が立ち並んでいました。西日本豪雨災害で被災した方々が暮らしています。前回の木造の仮設住宅訪問に続き、今回はトレーラーハウスの中を見せていただいた様子をご報告いたします。どんな内装や設備になっているのか?住み心地は?・・・皆さんは想像がつきますか?
日本で本格的に、これほど多くのトレーラーが仮設として採用されたのは初めてのようです。
ご案内してくださったのは、もうすぐこの仮設住宅を出て行かれる予定の方です。中はあまり片付いてないですがとおっしゃりながらも、快く見せてくださいました。
写真上がリビング的なところ。グリーンのマットをソファーとしてここでくつろぐのですね。ここがトレーラーの端っこです。グリーンのマットがなんとなくアメリカンな感じを漂わせてくれますね。寝室は反対の端に同様にマットがあってご夫妻で使われているようです。もしもご家族が多ければ、写真上のリビングのカーテンを引いて、4人眠れるわけですね。
キッチンは2口のIHでした。キッチンにも窓があるのですが、カーテンが長すぎてたぐってあるのがわかりますか?少し不便かもしれないですね。このキッチンの反対側に、ダイニングテーブルが壁に長辺をくっつけて置かれていました。写真下の洗面台は一般的な感じのものでした。
お風呂は小さいシャワーブースしかなくて、「冬は特に辛い。シャンプーを置くところもないから床に置いている。石鹸はドアを開けて洗面台から取る感じ」と教えてくれました。若い人ならまだやり過ごせるかもしれませんが、長年お風呂に浸かってきた年齢の方には、厳しいかもしれません。お風呂に入ると、精神的にもリフレッシュできますものね。他の仕様のトレーラーハウスでは、バスタブがあるようなこともおっしゃってましたが・・・。
逆に快適だろうなぁと思ったのは、サッシがペアガラスになっていたところ。この密閉された空間ですと、結露などが心配だったのですが。それでも、夏はエアコンを切るのは無理だと感じたそうです。
もう一つ良かったのは、写真上の間接照明。ちゃんと電球色(温かみのある色の光)になっているので、被災者の心をきっと癒していることと思います。どうしても、真っ白い機能的な電気をつけてしまうところですが、被災者の1番の問題は「心のケア」だと、現地の方々が話されていたので、こういう配慮は長い時間の中でじわじわと差が出てくるように思います。
コンテナをいくつかくっつけて集会所も作られていました。やはり、皆さんで交流できる場というのは重要な役割を持っているようです。一般の賃貸住宅を借りる「ミナシ仮設住宅」も便利で、選択する方が増えているようですが、周りに知り合いがいないというのが、問題点のようです。
総じて、トレーラハウスは私が想像していた以上には、快適そうでした。でもやはりトレーラーの長細さが間取りや導線に制約が大きいので、そこが難しいところだなぁと感じました。もちろん、再利用できたり、運ぶだけで迅速に設置できる点などは素晴らしいと思います。
タレントの清水国明さんが、熊本地震以前より、トレーラーハウスを災害対策のストックにと、呼びかけていたようです。そのブログが賛否両論あって地味にバズっていたそうです。賛成意見、反対意見色々あるとは思いますが、仮設住宅に興味を持って議論されたのは良いことだと思います。
皆さんはどう思われますか?
もし自分が被災して、住める家を失った立場だとしたら、どういう仮設を選択したいだろうか・・・そういう目線で考えることが大切かもしれないですね。
清水国明さん関連の記事はこちらよりhttps://www.j-cast.com/2016/04/29265634.html?p=all
上のトラックの写真はこちらよりお借りしました。
前回紹介した木造の仮設住宅と今回のトレーラーの仮設住宅。実際に伺うことでたくさんのことを学び、また感じることができました。ご協力くださった真備町の高橋さまをはじめ、皆様に御礼申し上げます。
インテリア目線で、あーここはちょっとだけ、こうしたら暮らしやすそうだなぁという部分もありました。今後、何かの形で発信できるように、まとめてみる必要性を、同行してくれた岡山のインテリアコーディネーターの今田さん、稲田さんと話しています。
写真上は仮設にも花を添えて暮らす様子。ひと鉢でも、心が潤いますね。
そしてもうすぐ、3月11日。改めて皆様の復興を心よりお祈りしたいと思います。
☆一説には壁の色が暖色か寒色かで体感温度が3度も違うと言われています。また、寝室の電球の色によって、熟睡までの時間が異なるとも言われています。インテリアは心に作用することが沢山あります。そういうことが今の自分には重要だと思う方・・・ぜひご相談くださいませ。
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ツジ チハル
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